補欠の力 元永知宏著
皆さんは広島県にある広陵高校をご存じでしょうか?
言わずと知れた野球の強豪校であります。
広陵OBといえば金本知憲や野村祐輔、小林誠司、有原航平、
記憶に新しい中村奨成などプロ野球で活躍している選手が多いんです。
でも彼らは高校時代すごく活躍していたかといわれるとそうではない選手もたくさんいます。
ですが、広陵高校卒業後に成長し大学、プロ野球と結果を残し活躍しています。
それはなぜなのでしょうか?
広陵高校でどんな生活を送り、どんなことを学び、何を得たのか・・・。
是非みなさんにもこの本を読んでほしいと思います。
私が本屋さんでこの本を見たとき、
『補欠の力』というタイトルに心惹かれました。
個人的にチームスポーツやチーム作りをするにあたり、
一番大切な存在であると思っているからです。
この本を読み、さらに指導のヒントや考え方を学ぶことが出来たらいいなと思い読み始めました。
活字は大きめで広陵OBに聞いた実話などがたくさんでてくるので、
本を読むことが苦手な人でもスラスラ読むことができる印象を持ちました。
また選手という観点よりは指導者向けの本であるとも思います。
指導者やチームキャプテンにはぜひ読んでほしいです 😛 !
・日本一より大事なものがある
・野球選手である前に人間であれ
これは広陵高校中井監督の言葉ですが、
今スポーツしている皆さんなら当たり前に思うことなのかもしれません。
でも実際に頭の中で理解して行動に移すことは非常にむずかしいと思いませんか?
例えばソフトテニスの試合に行くと最初に公開練習の時間が与えられています。
そこでずっと交代してくれない人っていますよね?
人の時間まで使ってボールを打って勝つ人と、
人のことを考えて譲ったことにより打つ時間が短くなり負けてしまった人、
皆さんはどちらが人として素晴らしいと思いますか?
答えは言わずともわかります。
でもこういう人は強い実業団選手や強豪校に多いのも事実です・・・・。
口では”日本一になることよりも練習している過程が大事”なんて言っておきながら
勝利至上主義になっている人たちの典型です。
残念です・・・・。
さて本題に戻りますが広陵高校の中井監督は生徒に厳しく接する中で
生徒を人として成長させる『育成力』がすごいんです!
時代にそぐわない指導も本の中には出てきますが、
中井監督の思いや人柄に生徒が心動かされ成長し、
大学・社会に出たときに力をつける土台が出来ていることが
広陵OBが活躍できる一つの理由になっているのではないでしょうか。
また、本の中では『ポジションは補欠です!3年間野球を頑張りました!と胸を張って言えることがかっこいい』
という言葉もあります。
試合に出ることばかりが全てではありません。
補欠のメンバーがどれだけ頑張れるかでチーム力は変わってきます。
でも控え選手が3年間腐らずに本気でやりきることは本当に精神的にきついことだと思います。
それを乗り越えさせ、卒業後に社会で必要な力を身につけさせる指導のヒントが
この本には隠されています!
口ばかりの指導、口ばかりの成長ではなんの意味もありません。
私はこの本を読んで本当に大切な事に気が付かされた気がします。
本はネットでも買えますし、コロナウイルスで外出できないこの期間だからこそ
本を読んで自分を見つめなおす時間にあてるのもよいと思います。
全てをプラスに捉えて行きましょう!
補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか? [ 元永知宏 ] 価格:1,527円 |
また面白い本があったら紹介します!!